少子化の現状

厚生労働省 2024年データよりhttps://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/01-01-01-07.html
厚生労働省のデータによると、2023年の出生率は1.20で前年の1.26よりも更に減っています💦
助産師としても、お産の数が減っていっているのが肌で感じます。とても寂しく、将来の日本に不安を感じます😢
私も子育て世代として大変さも十分に分かりますので、結婚しても子供を持たない選択や、子供を持っても1人でいいかなという選択もとても納得します。
少子化の原因
1.経済的な理由
- 子どもにかかる教育費や生活費の不安
- 「育児との両立が難しい」夫婦どちらかが働き方を変えざる終えない→収入減
2. 仕事との両立が困難
- 急な発熱などで休まないと行けない
- 就労時間に制限がある(保育園の利用時間の関係上)
- 育休後のキャリア継続に不安がある
- 長時間労働で育児に関われない
- 有給休暇の取りにくさ
- パートナーや両親の協力が得にくい
3.保育環境の不足
- 保育園の空きがない、待機児童問題
- 病児保育や延長保育の不足
4. 夫婦の時間・自由の喪失への懸念
- 子どもを持つと自由がなくなると感じる
- 旅行や趣味、仕事など今の生活を維持したい
- 育児により夫婦関係が変わってしまうことへの不安
- 家事・育児負担が偏ることへの不満
5. 精神的・身体的な負担
- 妊娠・出産に対する身体的な恐怖やトラウマ(特に1人目の出産が大変だった場合)
- 子どもを育てる自信がない
- 育児が孤独である
6. 社会制度への不信感や物足りなさ
・地域に頼れるコミュニティがない
・少子化対策が一時的である
・教育無償化や保育費軽減などが十分とは感じられない
現在の少子化対策
ここ数年で、妊娠・出産・子育てへの支援はかなり手厚くなっています。
たとえば…
- 出産育児一時金が50万円に増額(出産費用のカバー)
- 3~5歳の保育料が無償化
- 不妊治療への保険適用(2022年から)
- 男性の育児休業取得を後押しする「産後パパ育休」
- 児童手当の拡充や高等教育支援の強化
私の職場の先輩方からは、「自分が育児されている時は、こんなのなかった〜」と言われます。自分たちが恵まれているんだなと改めて感謝です🙏
また、育休を取得するパパがここ最近増えていることも感じています✨️多くの企業さんありがとうございます🙇♀️
では、なぜ充実してきたのに少子化に歯止めがかからないのでしょうか…
🙆♀️価値観の多様性が広がっている→とてもいいことです🍀
🙅♀️産みたくても現実的に厳しい→「子どもはほしいと思うんだけど…」「もう一人ほしいけど…」「現実的に厳しい」これはよく聞く声です。この層にもっとフォーカスできるのではないかと思うんです🤔
少子化を止めるには
まずは、「子どもがいる生活が楽しい」と思えること。
次に、「自分や子どもの生活がある程度保証されている」こと。
→もちろん、子どもを持つだけでなく、育てていくために、親も仕事や育児を頑張らなければいけません。なんでも、保証してもらって当たり前ではないですし、親も自律し人間としても成長していかないといけないとは思います。
不妊治療の保険適応が開始されていたり、無痛分娩の無償化が検討されていますが、それはもっと先の話ではないか、と思います。逆にその機会を、目先にある少子化対策支援が奪ってしまってないかとも感じます。
たとえば、不妊治療の前に女性の身体の見直し(食事・運動・生活習慣・ストレスの対処)だったり、自然分娩から得られる母親としての達成感や自信というのもあります。
「子育ては社会全体の仕事」という意識づくり
から全ては変わっていくと思います。
助産師ができること
🧑⚕️ 助産師ができる少子化対策(5つの柱)
① 妊娠・出産に安心を届ける
- 妊婦健診や分娩介助で「不安に寄り添う」「1人にしない」「安心できるお産」を支援
- 出産に対する恐怖や不安を和らげる情報発信(SNS・ブログ・教室)
- ソフロロジー、マタニティヨガ、出産準備教室などで前向きに出産をイメージし→準備→実践→達成感を得る
🔸効果:「産むのが怖い」→「産んでよかった」と思える人を増やす
② 育児初期の孤立を防ぐ
- 産後ケア(訪問・デイケア)でママの心身のサポート
- 育児相談や母乳ケア、乳児の発達チェックなどで寄り添う
- SNSや地域のLINEグループなどで、つながりのある子育て環境を作る
🔸効果:「ワンオペがしんどい」→「私だけじゃない」と思えるサポートを
③ 妊娠前からの健康管理や支援
- 性教育や月経教育を通じた「自分の身体を大切にする意識づけ」「他者を尊重するという気づき」
- 妊娠しやすい身体づくり
- 妊娠・出産に向けたライフプラン支援
🔸効果:「子どもを持つタイミングがわからない」→「望まない妊娠の予防」「未来の選択ができる」
④ パパの育児参加を後押し
- 両親学級や出産立ち合いで、パートナーシップの重要性を伝える
- 男性への育児講座や育休取得の意味を啓発
- 企業へ促し
🔸効果:「育児は女性だけのもの」→「夫婦で育てる」という意識づくり
⑤ 社会への発信・つなぐ力
- 子育て支援制度や地域資源を紹介し、必要な支援につなぐ
- 妊産婦の声を行政・病院・メディア・企業に届ける
- 助産師ブログ・YouTube・講演などで情報発信
🔸効果:「孤独な育児」→「知って選べる、動ける支援体制」
助産師は“安心して産み、育てる社会”の鍵
少子化対策は制度やお金だけでなく、
「自分はひとりじゃない」「安心して子どもを育てられる」と感じ、「自ら問題を解決していけるようなママを育てる」「社会で子育てを応援する」環境づくりが不可欠です。
その最前線に立てるのが、助産師です。
助産師は少子化対策のためにできることが幅広くあるんです。
将来の日本がよりよくなるために、子育て世代を応援する活動をしていきたいです💪
記事を読んでいただきありがとうございました🌷
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